退職の決断を鈍らせる心配ごと

退職手続きが初めてのときは、いろいろなことが心配になるであろう。それがブラック企業であればなおさらのこと。その決断を鈍らせてしまう心配ごとについて考えてみよう。

勤務先がブラック企業であるとわかったのであれば、まずは何よりも退職を決断することが必要である。

退職後の生活が不安

退職の決断を最も鈍らせるのは、やはり生活の心配である。ブラック企業とはいえ、仕事であり最低限の賃金は出ている。社会保険や福利厚生も、最低限だけれどある。これらがなくなるのはとても不安。そんな心理になるのだろう。「転職のための就職活動も、すんなりうまくいくとも思えない。現在の職場を退職して転職活動が長引いたら、生活が成り立つのか…。なのでまずは次の仕事が決まるまではがんばろう…。」

もちろん、次の仕事が決まってから退職をする方がベストだ。まずは現在の賃金レベルなどを考えてみよう。そしてそのために使っている時間はどれだけのものだろうか。冷静になって考えてみてほしい。

転職活動もすぐにうまくいかないこともあるだろうが、現在の日本であれば最悪フリーターでも、短期間であれば生活することはできるだろう。もちろんこれは一時的なものとしてである。

また、退職の手続きにもよるが、労働保険から失業手当てを受けることも可能だ。自己都合退職の場合は退職後すぐに受けることはできないが、誰もが持つ権利である。

現在の職場を退職するのは次の職場が決まってから、と決めてしまうと、退職をするきっかけはなかなかつかめない。ただでさえ厳しい転職市場なのに、ブラック企業で長時間労働しながら転職活動では、さらに難しくなってしまうだろう。

まずは退職することを決めて、第一歩を踏み出すことが重要である。退職日までに次の職場が決まればベストだが、短期的にフリーターであっても現在のブラック企業よりはマシなはずである。

家族の理解が得られない

退職にあたって家族の理解を得られないこともあるだろう。次の職場が決まっていない場合はなおのことである。

親御さん世代であれば、「こらえ性がない」「仕事はどんなことでもつらいもの」などの仕事観があり、退職に反対するかもしれない。とはいえ時代が違うので、親御さんの言うことであってもそのまま受け止める必要はないだろう。

また、結婚をしている場合であれば、配偶者はさらに切実な訴えをするかもしれない。

しかしよく考えてほしい。ブラック企業は人を育てようとしない。人を使い捨てするのだ。だからブラック企業で踏みとどまることは何もよいことはない。心身の健康が何よりも優先するはずだ。そこで倒れてしまって取り返しのつかないことになればさらに家族を苦しませることになるのだ