ブラック企業で働き続けると、どういうことが起きるだろうか。

厳しい雇用環境のなかで、最低限の暮らしはできているのだからいいのではないか、と甘んじていると、取り返すのが難しいことになる。ブラック企業で働くその問題を考えてみよう。

ブラック企業で働き続けることの問題(1) 心身が疲れ果てていく

ブラック企業の基本的な考え方は「人材の使い捨て」である。過酷な労働環境で働かせ、弱音を吐くことは甘えであると言い聞かせ、心身ともに疲れ果てるまで人材を使い続けるのだ。

そういう状況のなかでこそ成長ができる、という考え方があるのも理解できるし、実際にそういう状況のなかから成功をつかんだ人がいることも知っている。しかしそれは、誰もができることではないのだ。それは価値観の押し付けでもある。過酷な環境のなかでしか人は育たないという思い込みですらある。

そういった環境で仕事をし続けた人は一体どうなるか、容易に想像ができるだろう。重い負担がかかり続けることで、心身を患ってしまうこともある。身体の痛みのほか、精神的な病に罹ってしまうこともある。そして快復も容易ではない。

もちろんそういった状況になっても、ブラック企業がケアをしてくれることはない。通常通りに仕事をすることが求められ、さらに体調は悪くなっていく。最悪の場合、命に関わることもある。その仕事は人生を捨て、命を捧げるほどの価値があるものだろうか。

ブラック企業で患った病気が長期化することも

ブラック企業を退職して時間が経った人でも、その後遺症に悩まされていることもある。ある人は毎日12時間以上働き続けた結果、腰痛や首の痛みなどの身体的な異常や、不眠の症状などもあるそうだ。

時には持病化してしまうこともあり、それは人生の質を大きく下げることになる。長時間働き続けることは、人間の身体にとっては正しいことではないのだ

自分の人生のなかで仕事をどのように位置づけるかは、人それぞれである。仕事のなかに自分の本当の価値を見出して人生をすべて捧げる人もいれば、仕事はあくまでも生活のためという人までさまざまである。

しかしそれは自分で決めるべきことである。劣悪な環境で働かせられ、考える時間も奪われているような状況で、その仕事にすべてを捧げるしかないように思い込ませられるのは異常である。それは心身のバランスを崩す第一歩であり、その先には幸福は決してない